糸井名生氏の柳通り便り「起業をに間近みて - その2」


Itoi,LLC 社長
 糸井名生(いとい・なおまる)氏


***今回も妻が書いてくれました***

夫がここ2日間ほど、仕事をお休みにしています。そうです、完全休業です。彼が起業するまで気づかなかったのですが、起業家と私のような勤め人は、根本的 に時間のとらえ方が違います。私はオフィスから出ると、大抵の場合は頭の中にある仕事のスイッチがスパッと切れ、一日の残りは自分のプライベートな時間、 と考えるのがあたりまえです。


しかし自分のビジネスを持つ夫は違います。週末であろうと、大晦日であろうと、会社の命運は自分の肩にかかっているわけで、常にどの方向へ進んでいくべき なのか、果たして今やっていることが成功するのであろうか、などと頭の中で問答が繰り返し行われているのだと思います。休日に家族でファーマーズマーケッ トに出かけたり、Peets' Coffee でお茶をしていても、常に頭のどこかに仕事があるのでしょう。それだけ、自分の会社を持つというのは大変なことのようです。勇気を持って起業しても、そこ から本当のチャレンジが始まるのだと切実に思います。自分が現在取り組んでいる仕事やビジネスアイデイアを強く信じていかないと、すぐに迷子になってしま う、そんな印象です。

常に仕事のことが頭から離れないので、体も休まりません。起業してから、風邪を引きやすくなったと夫自身も気づいているようです。今回、思い切って2日間 完全休業宣言をし、仕事から離れるということは、重要なステップなのではないかと思います。この2日間の休業も、「今日は仕事のことを考えない」という強 い意思をもって過ごしているようで、少し痛まくも思えます。夫が「プライベートの時間」をもっと楽に持てるようになる日が早く来ることを願っています。


(糸井名生氏のブログ「柳通り便り(http://blog.goo.ne.jp/naomaru1)」より転載)


糸井名生(いとい・なおまる)氏

1973 年生まれ。名古屋大学工学部情報工学科卒。1996年に渡米し、ミシガン大学コンピューターサイエンスの修士・博士課程へと進学。電子認証などのセキュリ ティプログラムに関連する研究でPh.Dを取得。2001年、サンマイクロシステムズへの入社を機にシリコンバレーへ。アクティブカード社などを経て、 2007年4月Itoi,LLCを起業。



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