岡田謙之氏のシリコンバレー起業マニュアル「この机から全てが始まる!?」他

Miselu Inc. Co-Founder&CTO
 岡田謙之(Noriyuki "Ken" Okada)氏


この机から全てが始まる!?(05-20-2008)

オフィス用のデスク(というかテーブル)が配送されてきた。この小さな机から世界を変えるサービスが生み出される・・・はず。



この青いテーブルは、小学校などで使われるもので、小さな児童にも使えるようにテーブルの高さがかなりの範囲で調節可能。脚の部分は折りたためるように なっている。普通アメリカで売られている高さ固定の折りたたみテーブルだと日本人にはちょっとだけ高いので、この高さ調節機能はとても助かる。

これはKayさんのアイデア。「どうせこのオフィスもいずれ出て行くだろうし、きばったデスクを買っても仕方がないしそもそも高い。ならば、安めの折りた たみテーブルを買えば、後で不要になったり新しいデスクを買うことになったりした時でも、売りやすいし他の用途に使いまわしが効く」

しかも色も楽しげ(今回は青と緑の2色)。会議室用とかで良く見る地味な折りたたみテーブルだと何だけど、これならとってもいい。将来会社が大きくなっても、このテーブルは金曜日のパーティ用とか、スナック類を置くためとかに使われ続けていくはず。

まだ5月中は他の仕事と掛け持ちなので、このデスク、いやテーブルでばりばり本格的に仕事するのは来月から。今からすでに楽しみだ。

SVJENでブログ開始します(05-21-2008)

SVJEN(シリコンバレー日本人起業家ネットワーク)で「起業家ブログ」としてこの「シリコンバレー起業マニュアル」を転載形式で連載していただくことになりました。

企画開始にあたってのインタビューはこちら:

http://svjen.org/entry.php?entry_id=164

SVJENは、自分が渡米してきた2002年に発足した団体。2002年7月に最初のセミナーイベントをやった時はまだ自分は渡米準備中だったが、出張 ベースで滞在している時だったのでたまたま参加することができた。当日Barbara Harleyさんのセミナー講演を聞いていて、最初のほうは頑張って聞いていたけどだんだん「英語聞き取れ率」が下がっていき、最後のほうは聞いているよ うな聞いていないようなという状態になったのを覚えている。それでも「本場シリコンバレーにやってきて、起業家の集会に参加しているんだ」という興奮を存 分に楽しんだ。

その後も何度もSVJENのイベントには参加した。特に「実際に起業している人限定」の起業家ラウンドテーブルは充実していた。今で言えばJTPAのギー クサロンみたいなもので、実際に起業している人ならではの悩みや問題を少人数で議論し合うというとても濃い内容だった。最近あまり開かれなくなっていたけ ど、今月から再開するようなのでうれしい(でも今月のは予定がconflictしていて行けない。。残念)。

SVJENにはとにかくお世話にばかりなっていてお返しができていなかったので、こういう形で少しでもご協力させていただけることはうれしい。SVJENの皆様、今後ともよろしくお願いいたします。

やっと引越完了(05-25-2008)

自宅を引っ越した。渡米してから今まで5年以上アパート暮らしだったが、不動産会社管理などのアパートだと毎年家賃の値上げが怖いのと、何よりベースが弾 けないので(ベースは低音がものすごく響くので)引っ越すことにした。最近「もっとベースを練習したい熱」が高くなってきているのだ。

もちろん一軒家に住めればいいんだけど、さすがにまだ「成功に向かって挑戦中」の起業家としてはそんなコストは払えない。そこでタウンハウスかデュプレッ クスを検討していたのだが、治安や学区などでいいエリアを選ぶとこれまた相場が上がる。この辺のバランスが取れているのはSan Jose市の南のほうか、Willow Glenのエリアのあたりなのだが、間取りや家賃などの面でちょうどいいのがなかなか見つからなかった。

たまたま、San Joseの西寄りのほう(Saratoga Ave近辺)でちょうどいい物件が1つだけ見つかったので、即決した。この辺の物件でちょうどいいのはなかなか出ないので、これはdealだ。ハイウェイ 280のSaratoga Aveの出口から5分くらい。Saratoga Aveの西側は日本人も多く学区のいいエリアなのだが、引越先は道の東側でラテン系の住民の多いエリア。まあこのエリアの西側や南側は治安も良さそうなエ リアなので、全然妥協できるレベルだ。

渡米してから3回目の引越だが、3回連続してTI Movingさんを使った。箱詰めなどは自分でやらないといけないし割れ物は自分で運ばなければならないのだが、まあ起業家の身としてはそれくらい当然だ し値段も安い(今回は$400)ので大満足だ。トラブルも今まで3回で全く無し。成功して一軒家に住めるくらいになったら、次の引越はクロネコヤマトのら くらく引越パックを使ってやる!

引越を機に、ComcastのケーブルTV+インターネット+電話サービスのパッケージに切り替えた。今ちょうど無線LANの設定も完了してネットにつな がったところでこれを書いている。16Mbpsのサービスにしてみたのでアメリカにしてはかなり速い(ちなみに冷やかしで光ケーブルのコストを調べようと したら、そもそもサービス対象エリアに入っていなかった)。会社の回線よりも速いので、自宅で仕事する時間が増えそうだ。

さて、あとは山積みの箱を何とかしなければ。幸い、今はMemorial Day weekendの3連休。片付け、頑張ろう。

ここから全開スタート(06-01-2008)

5月で掛け持ち仕事も完了し、6月からフルタイムでMiseluをスタートする。家の引越も含めて色々と準備も整えてきたので、ここからさらにスピードアップして思い切りやっていきたい。

色々課題は山積みだ。Fundingに向けてデモ製品を作ることが当面の最大のゴールで、それに付随してデモ版の仕様の決定、必要な技術の検証、そのため に必要な人材の確保、テクニカルアドバイザーとの議論、外部のプロフェッショナルとの議論、業界の技術動向の調査やキーパーソンとのコンタクトなどなど。

必要な技術の検証と人材の確保については、oDesk.comなどを通じて国外の技術者を活用してきたが、成果は出てきているものの、スピード感でいうと まだ今ひとつ理想的な形に届いていない。自分の時間をもっと彼らとのコミュニケーションに割くとともに、ローカルな技術コンサルタントなどを併用するな ど、うまくリソースをポートフォリオ化しておく必要がありそうだ。

また、fundingがうまくいった後にチームを拡張することを考えた場合、fundingが終わってから人材を探し始めても遅いので、数ヶ月先を見越し て人材の採用活動には種をまいておく必要がある。「必要な時に必要な人材を都度調達する」がシリコンバレー流でもあるのだが、同時に「会社に協力してくれ るインサイダーのネットワークを作っていく」のがそれよりも大事なシリコンバレー流だ。早め早めに人材にはあたっておく必要がある。

採用インタビューにおいても抽象論や一般論でなく今会社が取り組んでいる課題をベースに具体的な議論をして、どんどんインプットやフィードバックをもらう ようにしてきたい。そうすることで、会社の中で議論やアイデアが煮詰まりすぎることなく風通しのよい状態を作るのと同時に将来力になってくれそうな人を広 く徐々に巻き込んで行くという一石二鳥の状態を作れれば理想的だ。

漁夫の例え話(06-02-2008)

友人から聞いた面白い例え話(を少しアレンジしたもの)。

貝や魚のたくさんとれる豊かな海で毎日のんびりと漁をしていた漁師に、いつも新しいビジネスへの投資を積極的に行う投資家がやってきて話しかけた。

「このエリアの海産物資源の豊かさはすばらしい。あなたの漁の腕前もこのあたりで評判高いと聞きます。ちょうど私の投資先に漁の効果を何倍にもできる画期的な装置を開発したところがあります。その装置をあなたが使えばもっともっと利益が上がりますよ」

「はあ、なるほど。利益が上がるとどうなるのでしょう」

「事業化してうまくいけば株式公開したり、他の会社に買収されるなどして、巨万の富を得ることができますよ。簡単にはいかないかも知れないし苦労もたくさんするかも知れないですが、これは大きなチャンスです」

「はあ、なるほど。しかしそうやって巨万の富を手に入れた時、私は一体何をすれば良いのでしょう」

「そうですね。頑張って巨万の富を得た後は、家族や友人と過ごす大事な時間をたっぷりとって、海や自然の中でのんびりと暮らせばいいのですよ」

「はあ、なるほど。しかし、それは私が今すでにやっていることなのですが・・」

「・・・」

起業やベンチャービジネスを「お金のため」とだけ捉えると確かにあまり意味はない。そこに陥ることなく、「チャレンジそのものを楽しむ」あるいは、「社会的に意味のあることのためにやる」といった目標や態度を見失わない起業家でありたい。

正直、今までの2回の起業の経験は、この辺を見失いがちだったかも知れない。正確には「お金のため」というよりは「自分の能力を示したい」というような若い欲求だったと思うが、ただそれだけで頑張っていて「幸せ」だったかどうか、ちょっと分からない。

「将来の幸せのために今を犠牲にする」とか「失敗したら人生も失敗という覚悟で臨む」というようなネガティブな志向ではなく、「意味のあるチャレンジ」を 続けるループに入ることそのものが自分の人生の意味を成し「一定の幸せ」を自分や家族にもたらすこと、その中で思い切り楽しんで頑張った結果としての経済 的リターンをあくまでも「ボーナス」として期待すること、を目指していったらいいのではないか、と思うこの頃。

漁夫の例え話リクルーティングの方法(06-03-2008)

シリコンバレーは人材の流動性が高いので比較的リクルーティングもしやすいが、本当にいい社員を見つけるのは簡単ではない。色々な方法を組み合わせることになる。

一番費用対効果が高いのは、Craigslist.orgに求人広告を出すことだと思う。一つのカテゴリについて$75という手軽さなので、2~3つくら いのカテゴリに載せたとしても$200くらいしかかからない。安い代わりに、玉石混淆の大量のレジュメが送られてくるので、スクリーニングの作業は大変 だ。それでも、オンラインで申し込みができて面倒なアカウントセットアップも不要、その場でクレジットカードで支払をして広告を出して数分後には応募者か ら反応が来始めるから、急を要している場合にはダントツで「使える」サービスだ。

次に効果が高いのは、社員や知人のコネクションによる紹介だろう。やっぱり信頼度の高さが違う。ただ、こちらはすぐにavailableな人が見つかる可 能性は低いので、「長期間かかってもいいから本当にいい人が欲しい」というポジションに使うのが良い。シリコンバレーの経験が長くなってくると、こういう 人脈も広がってくるが、逆に言えば日が浅いうちはなかなかこの線は難しい。地元で人脈を持っている人の紹介を取り付けられればラッキーだが、そうでなけれ ばあまり深追いせずに他の選択肢を考えていくのが良いと思う。

Craigslist以外のジョブサイトも有用で、特にレジュメのデータベースをサーチできるサービスは使える。CareerBuilder.comや Monster.comが大手だが、技術系ならDice.comがいい。大体1つのポジションの求人広告とデータベースサーチ(2週間~1ヶ月)のパッ ケージで$800~$1,000くらい。ある程度の数のポジションを長期に渡って埋める必要がある場合は、年間契約などもある。ビジネスマンのための SNSであるLinkedInの求人広告サービスもユニークで、各ユーザのプロフィールと求人広告をマッチングさせて、ユーザがログインした時に関連性の 高い職の求人広告を表示してくれるので、ピンポイントで候補者を狙い撃ちできる。ただし、期間はかなり長くかかるので、今すぐ埋めたいポジションには向か ない。

外部のリクルーターを使うという手もあるが、今時はオンラインのジョブサイトが充実しているので、あまりメリットは大きくない。「とにかく多くの候補者を 当たりたいが、自分でスクリーニングする時間がない」という時や、あまりレジュメの流通しないような専門職やエグセクティブの雇用の時に限定して使う程度 で良いと思う。どうしても雇用計画に遅れが出始めている時などに思い切って使うということはあり得る。特定の業界や分野が得意なリクルーターを使うのが理 想的だ。シリコンバレーには大小様々なリクルーティングファームやコンサルタントがたくさんいるので、多数良く検討したり、紹介を受けたりするのが良い。 通常は成功報酬で採用した人の年俸の10~30%を払う。ちょっと裏技的な方法としては、「個人のリクルーターを時間契約で雇ってしまい、その人に採用プ ロセスを依頼する」というパターンもある。

どうしても早く仕上げたいプロジェクトに即戦力の人材が欲しいという場合は、人材派遣会社やベンダーに頼むのも有効な手段だ。派遣された人材を気に入れば そのまま正社員としてコンバートしても良い(普通は年俸の10%~30%くらいのコンバート料がかかるが、ケースによる)。短期にはとにかく外部の助けを 借りてプロジェクトを仕上げ、少し時間をかけながら正社員を別途平行して採用するのも有効な手段だろう。

今までの自分の経験を振り返ると、「定式化された成功パターン」というのは無く、全ての選択肢を色々と組み合わせてやってきた。スタートアップベンチャー というのは実はチームビルディングの色合いが非常に濃いので、始終雇用のことを考えていたりする。このあたりに慣れてくると、かなり起業の経験値は上がっ てくると思う。

シリコンバレー起業に役立つツール10選(06-05-2008)

シリコンバレーで起業する時に役立つツールやサイトを厳選してみた。起業に限らず、プロジェクトの立ち上げ全般として便利なツールという性格が強いものも ある。あくまでもコンシューマ・インターネット事業寄りの起業家のケースであり、事業分野や業種が違えば大きく変わりうることはお断りしておく。もっと最 先端を行くツールを使っている人もいると思うので、ツッコミなどあれば大歓迎です。



[Google Apps] やはりダントツで使うのはGoogle関連だ。小さな会社を始めるにも、今ならメールサーバを借りて毎月ウン十ドルを払う必要すらなく、Google Appsを使えばGmail機能も会社のメンバー全員で無料で使えるし(50人まで)、どうしても手元のPCにメールを保存したい人はPOPサーバとして も使える。Google Calendarも便利でチームメンバーで共有するのに最適。ただし、Google Apps版はカレンダー共有機能の権限設定に制限がついており、シェア先のカレンダーにフル権限を与えられないので、個人的には個人版のGoogle Calendarを使っている。WordやExcelの基本機能分くらいは使えるGoogle Docsはコラボレーション作業に超強力。もちろん、Zohoなりお金があればSalesForceなどを使っても良い。Webのアクセス解析には Google Analyticsが便利。



Amazon Web Services] 自前でサーバハードウェアを購入することなく、バーチャルマシンで済ますことも最近のスタートアップでは多い。自分はアマゾンのEC2を愛用している。レ ンタルサーバと違って、サーバマシン全体のコントロールが得られるし、値段も高くないし(毎月バーチャルマシン1台あたり$72から)、必要な特に追加の バーチャルマシンをどんどん追加していけるので、突然アクセスが増えたりした時にも対応しやすい。物理的なサーバに移行する前のシミュレーションにも使え る。GigaSpaces, Joyent, Google App Engineなども要チェック。特にGoogle App Engineはかなり使えるサービスになるだろう。



[Adobe Acrobat] 何だかんだと起業なり経営なりでは書類を扱うことが多い。アメリカでは以前からFAXを法律上のサイン手続に使えたりしていたこともあって、最近では PDFを使う場面がすごく増えた。紙の書類であっても、スキャンしてPDFをメールするようにすればFAX用紙の無駄にもならず、記録も残るし保管も楽だ し後で検索もしやすい。PDF作成用にAcrobatは必須だろう。書類を連続してスキャン出来るタイプのフィードスキャナも併用すると良い。その他の バックオフィス系ツールとして、Microsoft Officeや経理ソフト(Quickbooksなど)はやっぱり必要。



[Craigslist.org] スタートアップで一番大事なのは人。シリコンバレーの人材の流動性の高さを加速するのに最近一役買っているのはCraigslistだろう。基本的にはク ラシファイド・アド(雑誌の売ります買いますコーナー)の延長なのだが、Jobsのセクションが非常に活発。Googleなどの大企業の求人広告もここに バンバン出る。パートタイムの求人にも使える。あまり日本人には知られていないが、JobsのETC(その他)のコーナーではマーケティング調査のための フォーカスグループ(いわゆる「マジックミラーで囲まれた部屋に女子高生を呼んで商品についてのフリーディスカッションをさせる」やつ)の応募が多く行わ れており、アメリカの一般ユーザへの意識調査などに活用できる。他の求人広告サイトとしてはCareerBuilder, Monster, HotJobs, Diceなどが有名。



[oDesk.com] ちょっとしたプロジェクトをコスト優先で外注したいという場面はかなり多いはずだ。キャンペーン用のちょっとしたホームページを作りたいとか、ちょっとし たFlashアプリを作りたいとか。そんな時に便利なのがインドやロシアなど世界中にいる個人プログラマーや各種プロフェッショナルを手軽にhourly でhireできるoDeskのサービス。プログラミング関連なら大体hourlyで$10~$20で探せる。10分おきに仕事中のスクリーンショットを自 動的にキャプチャーするツールによって勤務時間が記録されているので、仕事の進捗状況のモニタリングも随時できるし工数水増しの心配もない。他にも ElanceやRent A CoderやGuru.comも有名。



[ADP] 会社をやるからには社員への給料の支払いはとても大事だが、所得税や社会保険料の天引きなど色々と複雑な処理が入って面倒なのは日本でもアメリカでも変わ らない。ちなみに「アメリカでは天引きがなく全て個人の責任で確定申告で行われる」と勘違いされていることがあるが、それは間違い。日本でいう「年末調 整」がなく、タックスリターン(確定申告)で最終調整が各人の側で行われるという意味では半分正しい。このあたりの月毎の手続や銀行振込、年度末のタック スリターン周辺の書類発送手続など一連の処理を一括して請け負ってくれるPayrollサービスがスタートアップには便利だ。ADPとPaychexが有 名だが、大小さまざまな規模のものがある。



[Yuuguu] 国土の広いアメリカでは電話会議が多く、電話会議用の電話番号を無料で提供してくれるFreeConference.comなどのサービスもある。電話会 議で役に立つのが、一つのPCのスクリーンを他の人間が別のPC上でみられるデスクトップシェアリングだ。WebExなどの有料サービスが有名だが、無料 のものもある。YuuguuやYugmaはWindowsとMacの両方でかなりちゃんと動くのでとても便利。マウスやキーボードの操作を他の人に預ける こともできるし、画面上に「ここのデザインが・・」などと丸をつけたりして描画できるツールもある。 YuuguuもYugmaも、電話会議用の電話番号も無料で提供してくれるのでさらに便利。



[Yahoo! Messenger] インスタントメッセージ(IM)はすでに重要なコミュニケーションツールになっているので仕事でもかなり多用する。AOL Messenger, Windows Live Messenger, Google Talkなどがポピュラー。さらにそれらをアグリゲートして一つのサービスにまとめるMeeboなどの便利なサービスもある。Meeboは一つのIMサー ビスに複数のアカウントを持っている場合でも複数の同時ログインが可能なので便利。ちなみに上述のoDeskではYahoo! Messengerが標準のコミュニケーションツールに指定されている。Skypeもかなりポピュラー。



[LinkedIn] ビジネス向けのソーシャルネットワーキングサイト。このサイト上でアクティブに長い時間を過ごすということはあまりないのだが、アカウントをこのサイトに 持っていて職歴を公開していること、そしてそれがGoogle検索にヒットすることが大事。人と会ったりする時には大体Googleで検索してその人がど んな人かバックグラウンドを知っておきたいものであるし、実名とともに専門分野や職歴などを公開しておくことが信用にもつながる。特定の人とコンタクトを 取りたい時に、共通の友人のネットワークを使って紹介してもらう機能もある。



[Meetup.com] シリコンバレーに来てみたものの、なかなか人とのネットワークが広がらない・・という時にはどんどん外に出てみよう。インターネットの時代だからこそ、人 と実際に顔を合わせて話をすることも大事。起業家同士の集まりや技術者同士の集まりがシリコンバレーではあちこちで行われている。以前は口コミでしか分か らなかったそういう情報も、Meetup.comなどのサイトを使えば簡単に分かるし、どの辺に皆の興味が集まっているかも分かりやすい。例えば最近は 「Ruby on Railsを使っている起業家の会」なんていうのも活発なようだ。技術系の集まりの中にはGoogleの建物の中で行われているものなどもある。また、趣 味に関するもので人とのネットワークを作っておくこともとても大事だ。そこから仕事につながるということもあるが、それよりも何よりも英語でのコミュニ ケーションに自分の得意分野で慣れ、英語でのコミュニケーションに自信を持てるようになることが大事。Upcomingもポピュラー。

Twitter (06-07-2008)

例によって遅ればせながら、Twitterを使い始めることにした。

全般的に新しいものになかなか飛びつかない性格であるというわけでもないが、どうも人から「面白いよ」と勧められたり、「世の中で流行し始めたらしい」と いうものに自分がついて行くのが嫌であるというアマノジャクな性格なのかも知れない。なので全般的に、「人よりも先に自分が見つけた」あるいは「すでに枯 れているものだが人よりも使いこなしている」といったものを好んで使い込む傾向がある。

この辺の性格が芸術家的(?)であったり起業家的であったりする部分とたぶん表裏一体なので、一概に良くないとも言えないのだが、ビジネスチャンスなどを 考えた時には過去を振り返るとあまり良くなかったかな~と思う。特に「人から勧められたものへの反応が遅い」ということで、シリコンバレーのハイテク関連 のエリアにいて、せっかく周囲が一般市場からみてearly adaptorsな人たちに囲まれているのに、彼らと先進的ライフスタイルを実践/実験することに乗り遅れるという「もったいない」現象が起きている。

というすごく長い言い訳を今までTwitterを使ってこなかった理由としつつ、使い始めてみます。Twitter仲間に入れてくれる優しい方は「noriyukiokada」で是非フォローしてみて下さい。


(岡田謙之氏のブログ「シリコンバレー起業マニュアル」より転載)



岡田謙之(Noriyuki "Ken" Okada)氏

1972 年米国ニューヨーク州生まれ。幼年期をブラジル、少年期を横浜で過ごす。東京大学法学部を卒業後、ソフトウェア開発会社、アコースティック社を横浜に設 立。同社で自動編曲技術を使った着信メロディサービスを開始。2002年に米国シリコンバレーにインプロビスタ・インタラクティブ・ミュージック社を設立 し、米国AT&Tワイヤレスの公式サービスで着信メロディサービス「Mobjam」を開始。2006年に着信メロディ事業から撤退後、会社名をラ イオット社(Riottt, Inc.)に変更しSNSサービス「RIOTTT」を開始して再挑戦するが、軌道に乗せきれず解散。2008年4月からMiselu Inc.立ち上げに参画している。



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