第5回 「日米政府によるベンチャー支援の比較と活用法」
| 起 業家のみなさんにとって、政府によるベンチャー支援は貴重なリソースのひとつですが、制度の内容や現状、背景について知る機会がなかなかないのが実情では ないでしょうか。今回はJETROの中山氏をスピーカーにお招きし、実際にシリコンバレーで日本政府によるインキュベーション制度に携わっていらっしゃる 立場から、日本・米国両政府のベンチャー支援政策を紹介していただきました。 |
◆日本政府によるベンチャー企業支援 まず、日本政府によるベンチャー企業支援策として、NEDO、IPA(情報処理振興事業協会)などによる研究開発助成、政策金融の紹介がありました。どの 制度を選ぶかによって、支援を受けられる金額や期間のほか、成果物の所有権が変わってくる、といった点や、制度の具体的運用状況について説明がありまし た。ただ、これらの制度は日本法人を作って海外に進出する場合には利用できそうですが、基本的には海外のベンチャーを想定していないものが多いようです。 比較的新しい「中小ITベンチャー支援事業」などの制度では、要望があれば適用可能かも知れない、ということでした。 ◆JETROのシリコンバレーにおけるインキュベーションとは? 次に、JETROの取り組みについての紹介がありました。日本発ベンチャー企業の海外進出支援を目的として、海外での展示会出展支援などのほか、米国では 実際にインキュベーション事業も行われているとのこと。中でもシリコンバレーでのインキュベーション事業は、まさに中山さんの手がけていらっしゃる仕事と いうことで、入居条件、これまでの事例などについて伺うことができました。 ◆アメリカにおけるベンチャー企業支援 さらに、アメリカにおける支援策についても、連邦政府、州の両方についてご紹介いただきました。全般的に、カリフォルニア州による制度は連邦政府のものと 比べて国籍条項のかからないものが多く、日本人起業家でも利用できるグラントもあります(Next Generation Internet Program, Rural E-Commerce Program,CalTIPなど)。だたしこれらは州財政の悪化により、廃止されたり延期されたりしており、2、3年内の復帰が期待されるところです。 一方で、コンサルテーションなどのソフト支援には利用できるものが多いとのことです。 ◆日米における注目の支援策 「政府による支援」という枠組みの中では、日米どちらにおいても企業の「国籍」による制限が加わるものが多いうえ、政策や予算にも左右されがちです。今回 は、そうした状況の中で、逆にどの制度には注目できるか、各種制限の背景、実際の運用状況、といった情報を得ることができました。 |
講演後の質疑応答では、アメリカで起業した後日本に帰る場合にどういったサポートが受けられるのか、日本人起業家のVISAのステータスについての問題と現状は、などといった具体的な質問が相次ぎ、活発な情報交換の場となりました。 |
|
記事についてのお問い合わせは、info@svjen.org まで。


