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シリコンバレー起業FAQ

本FAQでは、シリコンバレーでの起業に関心のある日本の方々から寄せられる質問のうち、主なものを取り上げております。 各質問に対する回答及び関連情報については、一定の注意を払って作成・掲載しておりますが、これら回答及び関連情報はすべてのケースにあてはまるものではありませんし、これら回答及び関連情報の内容について、SVJENとして何ら保証するものではありません。 また、SVJENは、本FAQの内容から発生する、あるいは副次的に発生する問題や損害について一切の責任を負いません。 本FAQの内容についての利用責任は、利用者の皆様にありますので、あらかじめ御了承ください。

 

Q1-1.SVJENとはどのような組織なのですか。
Q1-2.シリコンバレーで起業する利点は何でしょうか。
Q1-3.シリコンバレーで起業する場合、最も留意しておくべき点は何でしょうか。
Q1-4.SVJENは起業家に対して出資してくれるのでしょうか。もしくは、SVJENは投資家や顧客を紹介してくれるのでしょうか。
Q1-5.SVJENは就職先の斡旋や人材紹介をしてくれるのでしょうか。
Q1-6.SVJENは何を支援してくれるのでしょうか。
Q1-7.シリコンバレーでの起業に際して、何故ネットワーキングが重要なのでしょうか。
Q1-8.SVJENのメンター制度に申し込みたいのですが、どうすれば良いでしょうか。

Q2-1.シリコンバレーでの会社設立を考えているのですが、どういう手続きが必要でしょうか。
Q2-2.一人で起業しようと考えているのですが、大丈夫でしょうか。
Q2-3.現在勤めている在シリコンバレー企業を辞めて起業しようと考えています。留意すべき点はあるでしょうか。
Q2-4.グリーンカード(永住権)を持っていないのですが、米国で就労するにはどのようなタイプのビザを取得したら良いですか。

Q3-1.どのように人材を探せば良いのでしょうか。
Q3-2.人を採用する際のポイントは何でしょうか。
Q3-3.シリコンバレーでも創業者がCEO(社長)になるのが通常なのでしょうか。

Q4-1.素晴らしいアイディア/製品があるのですが、どうすれば事業化できるのでしょうか。
Q4-1-(補).市場を調査するにはどうしたらよいのでしょうか。
Q4-2.どうすれば顧客開拓ができるのでしょうか。
Q4-3.シリコンバレーで仕事をした経験がないのですが、シリコンバレーで起業する際に注意しておくべき点はあるでしょうか。
Q4-3-(補).シリコンバレーの企業で働くためには、どうすれば良いのでしょうか。

Q5-1.シリコンバレーで資金を調達するにはどうすれば良いのでしょうか。
Q5-1-(補1).ベンチャーキャピタルとエンジェル投資家の違いは何でしょうか。
Q5-1-(補2).「各業界で評判の高い方」とは、どういう人のことで、どうすれば会えるのでしょうか。
Q5-2.シリコンバレーのベンチャーキャピタルやエンジェル投資家に出資を求める場合、どういったことを聞かれるのでしょうか。
Q5-3.本社は日本にあるのですが、シリコンバレーに子会社を作れば、米国での資金調達ができるのでしょうか。
Q5-4.日本に立地する企業がシリコンバレーの投資家から(国境を越えて)資金調達できるでしょうか。
Q5-5.シリコンバレーにおける起業で、株式を発行する際に注意しておくべき点はありますか。

 

Q1-1.SVJENとはどのような組織なのですか。
A. SVJENとは、Silicon Valley Japanese Entrepreneur Network(シリコンバレー日本人起業家ネットワーク)の略であり、米国シリコンバレーを中心とした日本人の起業家、起業を目指している方々、起業活動を支援する方々の集まりの場を提供することを目的に、ボランティアが中心となって運営している非営利団体です。
Q1-2.シリコンバレーで起業する利点は何でしょうか。
A. シリコンバレーは世界最高水準の起業環境が整っている地域です。 具体的には、世界中から集まってきている優秀な人材、豊富な起業資金(リスクマネー)、インキュベータなど起業家を支えるインフラが充実していること等を挙げることができます。例えば、ベンチャーキャピタルによる2008年度の新規投資額は、米国全体で約2兆3,000億円、シリコンバレーだけで約9,000億円に上りますが(1ドル=100円で換算)、同じ期間の日本全体の新規投資額は1,000億円程度と予想されています。その他、エンジェル投資家も米国全体で20万人以上存在すると言われています。 また、シリコンバレーで起業に成功すれば、世界中の英語圏市場を狙うことも可能になります。
Q1-3.シリコンバレーで起業する場合、最も留意しておくべき点は何でしょうか。
A. シリコンバレーでの起業に際しての留意点は、各項目におけるQ&Aを参照していただきたいと思いますが、最も留意しておくべき点はビザです。 2001年に米国で発生した同時多発テロ事件以降、入国審査等が非常に厳しくなっていますが、米国で起業する、あるいは米国企業で働くにはグリーンカード(永住権)や就労ビザが必須となりますので、あらかじめ十分に検討されることをお薦めします。
Q1-4.SVJENは起業家に対して出資してくれるのでしょうか。もしくは、SVJENは投資家や顧客を紹介してくれるのでしょうか。
A.  SVJENでは、起業家の方々への出融資や投資家・顧客の紹介等は行っておりません。  ただし、SVJENで開催する各種イベントには、中小・スタートアップの方々だけではなく、大手企業、ベンチャーキャピタルなどの投資家、銀行関係者、弁護士・会計士といった専門家の方々も参加されますので、その場におけるネットワーキングを通じて、さまざまなチャンスを広げていくことが可能です。
Q1-5.SVJENは就職先の斡旋や人材紹介をしてくれるのでしょうか。
A.  SVJENでは、就職先の斡旋や人材紹介等は行っておりません。  ただし、SVJENで開催する各種イベントには、中小・スタートアップの方々だけではなく、大手企業、ベンチャーキャピタルなどの投資家、銀行関係者、弁護士・会計士といった専門家の方々も参加されますので、その場におけるネットワーキングを通じて、さまざまなチャンスを広げていくことが可能です。
Q1-6.SVJENは何を支援してくれるのでしょうか。
A. SVJENでは、シリコンバレーの日本人起業家や専門家の方々による講演会等を通じた、ビザや税務などの起業に役立つ情報の提供や、メンタースタッフが個別に相談にのり、様々な面からのアドバイスを提供するメンター制度(無償)を実施しております。 さらに、約2,000人の会員数を背景として、シリコンバレーでのビジネスに最も重要なネットワーキングの機会も提供しています。 SVJENは、シリコンバレーでビジネスを立ち上げた経験のある方やシリコンバレーで働いている方が既に持っている知識やネットワークを、これから起業しようとしている方々と共有できるように、さまざまな機会を提供しています。
Q1-7.シリコンバレーでの起業に際して、何故ネットワーキングが重要なのでしょうか。
A. 皆様が日本で出資者や顧客を探す時、飛び込みでアプローチした経験もあるでしょうが、友人や知り合いの方々から情報提供を受けたことや、商談につながるKey Personを紹介してもらったことがあるのではないかと思います。しかも、友人や知り合いの方々から紹介を受けたほうが商談がスムーズに進んだ経験をお持ちではないかと思います。 シリコンバレーにおいても状況は同じであり、各業界で評判の高い方からの紹介や推薦を得ることは、商談において有効に働きます。このような方々と知り合うためには、さまざまな側面からネットワーキング活動を精力的に行っていくしか方法はありません。 日本からやってきた方がシリコンバレーで起業する場合、圧倒的に不足しているのは、シリコンバレーにおける人とのつながり、すなわちネットワークだと思います。SVJENのイベント等に積極的に参加し、そこで出来たつながりを更に二重三重に広げていくことで、シリコンバレーでの起業に役立つネットワークを是非獲得してください。
Q1-8.SVJENのメンター制度に申し込みたいのですが、どうすれば良いでしょうか。

A.  以下のURLからお申し込みいただければ、相談内容に応じて適切なメンターから直接ご連絡を差し上げます。

SVJEN メンター申し込みフォーム 

なお、このメンター制度はボランティアの協力によって運営されており、時間的な制約もございます。メンター制度にお申し込みをいただく前に、各項目におけるQ&Aが皆様の御疑問にお答えしていないか、事前に御確認いただけますようお願いします。

 

Q2-1.シリコンバレーでの会社設立を考えているのですが、どういう手続きが必要でしょうか。

A. 会社設立の際には、そもそも会社形態をどうするのか、また設立場所をどの州にするのか等の検討が必要です。 こういった検討が済んでいれば、法律上は、定款(Articles of Incorporation)の登録を州政府へ申請し、認可を受けることで設立が完了します。カリフォルニア州の場合、この手続きは最短1日で可能です。しかし、ビジネス活動を開始するためには、その他の書類の作成や申請、税務当局への登録、銀行口座開設、資本金振込み、ビジネスライセンスの取得などが必要となりますので、全工程に通常1~2ヶ月はかかると思われます。 詳しくは、専門家と相談されることをお薦めしますが、以下のような情報もあります。

 JETRO: カリフォルニア州における会社開設、メインテナンス、解散のためのガイドブック (PDF)

Q2-2.一人で起業しようと考えているのですが、大丈夫でしょうか。
A. 外部からの資金調達を想定しているのであれば、事業に必要なコアの人材とともに起業されることをお薦めします。投資家側は事業が実際にできるのか確信を得るために、必ず経営チームのメンバー構成・経歴等を聞いてきます。経営チームの構想もないまま、一人だけという状態で、事業ができることについて投資家の理解を得ることは、不可能ではありませんが、非常に難しいと思います。 一方、既にビジネスプランが出来上がっていて、必要な資金も確保できているのであれば、一人で起業することは可能ですが、相談相手がいないため独断に陥るリスクがあること、幅広い重要業務を一人でこなさなければならないため相応の知識・経験が問われることには注意が必要です。
Q2-3.現在勤めている在シリコンバレー企業を辞めて起業しようと考えています。留意すべき点はあるでしょうか。
A. いろいろなケースがあり得ますので、一概に申し上げられませんが、次のような点には留意しておいた方が良いと考えます。 1現在勤めている会社の知的財産を、書面による了解を得ないまま利用して起業した場合、法律上の問題を引き起こす可能性が高いこと。 2現在勤めている会社の従業員を了解なく引き抜いて起業すると、トラブルに発展する可能性があること。 3ビジネスプランあるいは商品の試作品が完成してから資金調達ができるまでは無給となる可能性が高く、また資金調達には事前の想定以上に時間がかかることが多いが、経済的に無謀な起業は失敗の確率を高めること。 4現在勤めている会社の同僚との関係を壊すような形で退職すると、悪い評判が立つだけでなく、同僚との情報交換等の機会を失う可能性が高いこと。  なお、米国で日本人が起業しようとする場合、グリーンカードや就労ビザが必須ですが、現在給付されている就労ビザは退社に伴って失効する可能性がありますので、あらかじめ十分に検討されることをお薦めします。
Q2-4.グリーンカード(永住権)を持っていないのですが、米国で就労するにはどのようなタイプのビザを取得したら良いですか。

A.  日本から派遣されて米国で就労する場合、Eビザ(貿易・投資駐在員ビザ)、Lビザ(企業内転勤者ビザ)を取得するケースが多いようですが、米国法人の米国での投資額や米国での就労内容等、いくつかの条件によって取得するビザの種類は異なってきます。 詳しくは、専門家と相談されることをお薦めしますが、以下のような情報もあります。

 アメリカ大使館:短期就労ビザ
 世界人 / 米国ビザカテゴリー
 ニューヨークは留学? » アメリカで働くためにはどうする?
 JETRO: 駐在員のビザ取得ガイドブック

 

Q3-1.どのように人材を探せば良いのでしょうか。

A. 人材の探し方にはさまざまな方法があり、かつ最善の方法というものが存在しないことから、いろいろな方法やルートを活用してみるしかないと思います。友人や知人を介して探したり、イベント等のネットワーキングの場を通じて探したり、人材紹介会社に依頼する方法、Craigslistなどインターネットを活用する方法もあるでしょう。 ただし、注意しておかなければならないことは、Job Specification(職務内容)を事前にしっかり作成しておいて、それに合致した人材を探すことが基本ということです。Job Specificationに合致しない(職務に求められる能力を満たさない)にもかかわらず、友人・知人である等の理由で採用することは、会社が馴れ合いの場になるだけでなく、会社の発展の阻害要因となるおそれがあります。 なお、米国では、採用時等に性別、年齢、人種、宗教等で差別することは法律違反となりますので、この点には十分な注意が必要です。 Job Specification(又はJob Description)の事例については、以下のような情報もあります。

 Develop Job Descriptions - How to Develop a Job Description
 How To Write A Job Description

Q3-2.人を採用する際のポイントは何でしょうか。

A. Job Specification(職務内容)によって見るべきポイントは異なってくると思いますが、一つの方向性として、次のような点に留意しておくのが良いと思います。 1何らかの側面において自分よりも才能があると考えられる人材を採用すること。また、そうしなければ、自分よりも才能のない人材しか集まらず、会社の発展が望めないこと。 2コアの人材については、できる限りトップレベルのポジションから採用すること。部門のトップに優秀な人材を据えることができれば、そのトップの評判を知っている有能な人材がその下に集まる可能性が高くなること。 3下位レベルの人材を採用した後で上位レベルの人材を採用すると、両者の性格が合わない場合、さまざまな問題が発生する可能性があること。 4米国では、優秀な人材は年齢にかかわらず高給を得る傾向にあり、日本の年功序列型の給与体系を米国の優秀な人材に適用することは非常に困難であること。  なお、採用する前に、候補者の履歴書にある学歴や職歴について、リファレンス・チェック(経歴の確認)を行うことも重要です。また、雇用に伴って、労災保険への加入やEmployment Development Departmentへの登録等の諸手続が発生することにも留意が必要です。  米国での役職別給与体系や雇用関係諸手続等については、以下のような情報もあります。

 Ask The VC: What are typical compensation numbers?
 JETRO: 「米国における人材採用、人事管理ガイドブック」(809KB)PDF

Q3-3.シリコンバレーでも創業者がCEO(社長)になるのが通常なのでしょうか。

A.  スタートアップに関しては、米国で創業者がCEOになるケースは日本よりも少ないと言われています。  その理由の一つは、米国では日本よりも短期的収益を重視する結果として、(英語での)統率力、戦略的思考力、交渉力、資金調達力など、CEOとしての能力を兼ね備えた人物を、最初から一種の専門職としてCEOポストに配置する傾向にあるからです。  このため、スタートアップに投資した米国のベンチャーキャピタルが、創業者ではなく、自らの選んだ外部の人間をCEOとして就任させたり、創業者が自分よりも適任と考える外部の人間をCEOとして招聘することはめずらしくありません。  もちろん、米国でも創業者がCEOになるケースはありますが、米国での起業に際して、自身も含めた組織体制を考える際には、自らを見つめ直し、CEOとしての能力を(英語で)即時に発揮できるかどうか、むしろCTO等の他の役割の方が適任ではないか等、客観的に分析することが肝要です。  なお、米国においては、その肩書にかかわらず、創業者には株式の持ち分(Founder’s Share)が与えられることが通常です。  CEOに関する日米の考え方の違い等については、以下のような情報もあります。

 Venture Access: 創業者は社長にあらず
 俺たちの起業:日本と米国の起業環境の違い(2) - Tech-On!

 

Q4-1.素晴らしいアイディア/製品があるのですが、どうすれば事業化できるのでしょうか。

A. アイディアや製品が素晴らしいことと事業化できることは、基本的に別物です。このような質問をいただく場合、どのような問題を解決できるのか等、事業化の視点からの検討が行われていないか、もしくは不十分なケースがほとんどです。 事業化の視点からの検討が十分行われていないようであれば、まずは、おっしゃっているアイディアや製品が、どういった人々が抱えている、どのような問題を解決することができ、またその問題の解決はどの程度緊急性があるのか(「あった方がよい」のか「至急必要」なのか)等を客観的に分析・検討することが重要ですので、市場の調査とビジネスプランの作成をお薦めします。 ビジネスプランの雛型等については、以下のような情報もあります。

 Template Gallery | SCORE
 Sample Business Plans
 Business Plan Examples, Free Business Course Print Outs. My Own Business, Inc. - An On-line Training Course for Entrepreneurs
 テクノロジーと冒険と。時々FPS: ビジネスプランについて

Q4-1-(補).市場を調査するにはどうしたらよいのでしょうか。
A.  市場によって方法も違ってきますので、一概に申し上げることは困難ですが、市場調査を有償で請け負う会社は数多くありますので、そういう会社に調査を依頼するのも一つの方法でしょうし、関連するイベントや展示会などに参加して情報を入手する方法もあるでしょう。 また、お金をかけることが難しいとすれば、政府機関・業界団体等が発表している統計情報・レポート、その他さまざまなニュースをインターネット等で入手して、自分で分析する方法もあると思います。
Q4-2.どうすれば顧客開拓ができるのでしょうか。
A. 起業の際は、通常、事業化の視点から検討を行い、事業化できると判断してから製品やサービスの具体的検討に入ることになりますが、このような質問をいただく場合は、通常と逆の流れになっているケースがほとんどです。 事業化の視点からの検討の中で、どういった人々が抱えている、どのような問題を解決することができるのか等を精査すれば、問題を抱えている人々、つまり潜在的顧客へのアプローチ方法のヒントが見えてくると思います。 したがって、このような場合についても、市場の調査とビジネスプランの作成をお薦めします。
Q4-3.シリコンバレーで仕事をした経験がないのですが、シリコンバレーで起業する際に注意しておくべき点はあるでしょうか。
A. 日本企業がシリコンバレーに子会社を作り、地元の優秀な人材を雇用して事業を展開するようなケースではなく、自らが中心になっていきなりシリコンバレーで起業するようなケースなのであれば、シリコンバレーでの仕事の経験がないというのは不利であり、もちろん例外はありますが、一般的には成功する可能性は低いと思われます。 このような方の場合は、まずシリコンバレーの企業で数年間働いてみて、シリコンバレーがどういう場所で、どういう仕事の仕方をしているのか等をある程度理解してから、起業を検討されるのも一案と考えます。 また、SVJENが開催するイベント等のネットワーキングの場を通じて、相談に乗ってくれそうな起業経験者等の助けを借りるのも一案でしょう。
Q4-3-(補).シリコンバレーの企業で働くためには、どうすれば良いのでしょうか。

A. いろいろなケースがあり得ますので、一概に申し上げられませんが、例えば、 ①米国の大学・大学院に通いながら求職活動をし、卒業後にOPT(Optional Practical Training)制度を利用する ②シリコンバレーに本社のある企業の日本法人に入社した上で、本社への転勤を目指す ③シリコンバレーの企業でのインターンシップに応募する 等の方法もあります。  米国での就労関係については、以下のような情報もあります。

 ニューヨークは留学? » アメリカで働くためにはどうする?
 ニューヨークは留学? » 米国で働ける資格OPTとは何ぞや?

 

Q5-1.シリコンバレーで資金を調達するにはどうすれば良いのでしょうか。

A. 資金調達ができるかどうかは、事業を行う分野、商品の内容、経営チームの構成・経歴、タイミングなどの様々な要素が絡んでくるので、こうすれば調達できるという方法はありません。 ただし、実現性があると受け止められるようなビジネスプランがなければ、資金調達の可能性はありませんので、まずしっかりしたビジネスプランを作成されることがスタートラインだと思います。また、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家などの投資家側は、ビジネスプランだけではなく、米国の事業を推進する経営チームのメンバー構成等も勘案して、つまり経営チームの顔を見て投資をするかどうか決定します。 資金調達に至るまで、数十の投資家に対して説明を行うようなケースもめずらしくありませんし、環境変化に応じたビジネスプランの変更等で資金調達ができた事例もありますので、粘り強さだけではなく、柔軟性も重要になります。 なお、各業界で評判の高い方からの紹介や推薦を得ることができれば、資金調達の可能性は高くなると考えられます。  シリコンバレーでの資金調達については、以下のような情報もあります。

 JETRO: 「米国における資金調達方法ガイドブック」(876KB)PDF
 テクノロジーと冒険と。時々FPS: 資金調達活動中 (1)

Q5-1-(補1).ベンチャーキャピタルとエンジェル投資家の違いは何でしょうか。

A.  ベンチャーキャピタルは、年金基金などの機関投資家からの資金を基にファンドを創設し、そのファンドからスタートアップに投資をする会社のことです。スタートアップの創設から時間が経過して、規模が比較的大きくなってきた段階で投資することが多いと言われていますが、ファンドによって違いがあります。  一方、エンジェル投資家とは、一定以上の多額の資産を保有していて、スタートアップの立ち上げ段階のアーリーステージを投資対象とする個人を指すことが多いようです。  また、こういった区分とは別に、エンジェル投資家をメンバーとするエンジェル団体もあります。  このような団体が存在する背景には、いくつかの理由があります。一般的にエンジェル投資家は、世間に名前を知られることでさまざまなスタートアップからの申し込みが殺到することを嫌いますが、エンジェル団体を間に入れることで、比較的匿名性を保ちながら、選別された案件に自由に投資ができるというのも、理由の一つです。 こういった団体を経由せず、エンジェル投資家から直接出資を受けるケースもよくありますが、適切なエンジェル投資家を見つけることは容易なことではなく、さまざまな側面からネットワーキング活動を精力的に行っていくしか方法はありません。  ベンチャーキャピタルとエンジェル投資家の歴史的背景等については、以下のような情報もあります。

 BaySpo.com - JETRO 米国のビジネスエンジェルについて

Q5-1-(補2).「各業界で評判の高い方」とは、どういう人のことで、どうすれば会えるのでしょうか。
A.  「各業界で評判の高い方」については、さまざまなケースがあるので一概に申し上げることはできませんが、わかりやすい例としては、その業界で起業して株式公開等に至った、いわゆる成功企業の創業者、社長、上級副社長等であって、その能力を高く評価されている方々を挙げることができます。その成功企業に出資したことがある投資家にとっては、これらの方々の推薦は効果が高いと思われます。  ただし、こういった方々と会って、しかも推薦を得るのは容易なことではなく、さまざまな側面からネットワーキング活動を精力的に行っていくしか方法はありません。
Q5-2.シリコンバレーのベンチャーキャピタルやエンジェル投資家に出資を求める場合、どういったことを聞かれるのでしょうか。

A. ビジネスプランに書くような内容はほとんど聞かれると考えて良いでしょう。 むしろ、ビジネスプランに書いている内容を、2ページ程度のエグゼクティブサマリー(概要)にまとめた上で、要領よく短時間(場合によっては2~3分)で説明できて、相手の質問に的確に回答できることが重要です。 このため、ビジネスプランとエグゼクティブサマリーを作成した上で、説明の練習を繰り返し行うことをお薦めしますが、こうした説明の訓練をするためのElevator Pitchセミナーなども開催されていますので、これらに参加するのも役に立つと思います。  投資家に出資を求める場合の下準備については、以下のような情報もあります。

 テクノロジーと冒険と。時々FPS: 資金調達の下準備
(注)Elevator Pitch:エレベーターに乗っている間のような極めて短い時間でアイディアを説明し、先方の関心を引くプレゼンテーションを行うこと。

Q5-3.本社は日本にあるのですが、シリコンバレーに子会社を作れば、米国での資金調達ができるのでしょうか。
A. 御質問の趣旨が、米国の投資家によるシリコンバレーの子会社への出資ということでしたら、可能性はほぼゼロです。通常、子会社には知的財産等の資産がない、すなわち投資価値がないからです。 このような場合は、日本国内での資金調達を優先的に検討した方が良いと思われます。 なお、日本の本社による保証があれば、子会社が米国の銀行から融資を受けることが可能なケースもあります。日本の本社による保証が得られない場合、米国の有名企業への売掛金や米国内の個人預金など、ある程度確実な担保が存在しない限り、米国の銀行から融資を受けることは困難です。
Q5-4.日本に立地する企業がシリコンバレーの投資家から(国境を越えて)資金調達できるでしょうか。
A. いろいろなケースがあるため一概には言えませんが、ベンチャーキャピタルについて申し上げれば、保有しているファンドの投資対象次第です。税務面や知識面での制約を背景に、米国に本社がある企業を投資対象とすることが多いですが、米国以外も含んだ地域を投資対象としているファンドも存在します。つまり、投資対象に含まれていれば、日本に立地する企業に(国境を越えて)出資する可能性はあるということです。 ただし、エンジェル投資家やエンジェル投資家団体の場合は、自宅や事務局から車で2~3時間で行ける範囲を投資対象としているケースがほとんどであり、日本に立地する企業に(国境を越えて)出資する可能性はほぼゼロです。 なお、日本に立地する企業が既に外部資金を調達している場合、既存投資家とシリコンバレーの投資家の間の、投資回収のタイムフレームについての考え方の相違など、いわゆる商慣行の差異に関わる調整も必要になってくると思われます。
Q5-5.シリコンバレーにおける起業で、株式を発行する際に注意しておくべき点はありますか。

A.  日本では投資家が普通株(Common Stock)を保有することが多いようですが、米国では、創業者の保有する株式やStock Optionに普通株を割り当て、ベンチャーキャピタルなどの投資家には優先株(Preferred Stock)を割り当てるのが通常です。  Stock Optionに割り当てる株式の割合は、アーリーステージで全株式の20%程度と言われており、段階が進むに従って、この割合は低下していく傾向にありますが、こういった「相場観」は業種、周辺状況、時期等によって違ってきます。  また、アーリーステージでエンジェル投資家から資金を調達する際、後々株式の割合等で揉める事態を回避するため、Convertible Note(株式転換ローン)の形で調達することが、米国では一般的になっています。 なお、株式の発行は、法律・税務にも密接に関係しますし、アーリーステージにおいて「相場観」から乖離した株式の発行を行ったために、投資家や経営陣等の間で後日揉めるケースが数多く発生しているため、詳しくは、弁護士等の専門家と相談されることをお薦めします。 Convertible Noteが利用されるようになってきた背景やStock Optionの配分等については、以下のような情報もあります。

 創業時の資金調達で新たな潮流|明日を創る100人の起業家
 テクノロジーと冒険と。時々FPS: 役員・従業員への報酬